林克明さん『ロシア・チェチェン戦争の628日』

ウクライナ侵攻の原点に迫る


小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作
『カフカスの小さな国』、緊急復刊!


自由か、死か……


人口80万の小国チェチェンはいかにして大国ロシアの侵攻をはねかえしたのか?

自らの「独立と誇り」をかけたチェチェン戦士たちの1年8か月にわたる戦いに

極限まで接近した傑作ノンフィクション!!


プーチンとウクライナの「未来」を読み解く鍵


ウクライナ侵攻の原点は第二次チェチェン戦争と言って間違いない。

侵略される側からすれば「抵抗の原点」と位置付けられるであろう。

そういう意味でチェチェンの抵抗とウクライナの抵抗は相通じるものがある。

そして、少数者が持つ抵抗の思想と文化の中に、

これからの世界の未来を照らす光のようなものを私は感じるのだ。(「はじめに」より)


「ロシア支配」からの独立を目指して戦った人々を現地取材!


2022年2月24日、ロシア軍による

ウクライナ全面侵攻のニュースが飛び込んできた。

その瞬間、私は、28年前に始まったチェチェン戦争を思い出し、

その当時から現在に至るまで起きた出来事の数々が、

ビデオを高速で巻き戻すかのように蘇ってきたのである。

なぜなら、ソ連崩壊で政治も経済も精神的にも混迷を深めたロシアが、

かつての大ロシアの栄光を求めて暴走し始めたのが、チェチェン戦争だからだ。

その延長線上にウクライナ戦争があるとも言えるだろう。(「はじめに」より)


林 克明

はやし・まさあき

1960年長野市生まれ。業界誌記者を経て「週刊現代」記者。1995年1月からモスクワに移りチェチェン戦争を取材、1996年12月帰国。第一作『カフカスの小さな国』で小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞。『ジャーナリストの誕生』で週刊金曜日ルポルタージュ大賞受賞。著書に、最新刊『増補版 プーチン政権の闇 チェチェンからウクライナまで』(高文研)、チェチェン問題では『チェチェンで何が起こっているのか』(高文研・共著)、『チェチェン 屈せざる人びと』(岩波書店)、『「戦地」に生きる人々』(集英社新書・共著)、『フォトジャーナリスト13人の眼』(集英社新書・共著)、労働問題では『トヨタの闇』(共著・ちくま文庫)、『ブラック大学 早稲田』(同時代社)などの著作がある。そのほか『渡辺てる子の放浪記 もう悔しくて悲しくて、怒ってんだ私は!』『不当逮捕 築地警察交通取締りの罠』(同時代社)、『秘密保護法 社会はどう変わるのか』(共著、集英社新書)がある。


著者:林 克明

発売日:2022年6月15日

ISBN:978-4-909979-33-9

判型・ページ数:四六判・336ページ

定価:本体1,800円+税

amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4909979336